企業広報の成功事例5選!成功のポイントもご紹介
企業にとって、利潤の追求は最大の命題です。
原価を管理し少しでも高く売るということが重視されるため、直接的に効果が見えにくい広報はないがしろにされていることもあるのではないでしょうか。
しかし、企業広報に力を入れれば、ブランド力やイメージがアップするなど、非常に良い効果を生み出すことがあります。
そこで今回は、実際に行われている企業広報の成功事例とともにそのポイントをご紹介していきます。
目次
企業広報とは?
企業広報とは、企業のイメージを形成し、消費者や社会との関係を築くために、事業の活動や方針を広く社会に伝えることをいいます。
例えばTVCMや雑誌等に掲載される広告の他、広報誌の発行や講演会の開催、ボランティア活動、協賛なども企業広報の一環ですね。
また、一般消費者向けの企業広報とは別に社内(社員)向けや投資家向け、地域住民向けなどの広報もあります。
つまり、企業広報とは企業そのもののPRであり、企業広報の成否が売上や利益、人材確保、イメージなどに大きく影響するのです。
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企業広報は重要!
企業広報は、コストがかかることや専門知識を必要とすることから、企業では軽視されがちでもあります。
中小企業では予算や人員が限られるため、企業広報まで手が回らないことということもあるでしょう。
しかし、前述した通り企業広報は企業のイメージアップにつながり、売上や人材確保の面でも良い影響が期待できます。
特に現代では、インターネットやSNSの発達により簡単に情報が集まりやすく、商品やサービスの選択の際にもそうして得た情報を判断材料とすることがあります。
他社と差別化を図り、自社のファンを増やすためにも企業広報が重要になるということです。
SNSでの広報はネックとなるコストもかかりにくいため、まずはSNSの運用から始めてみる、というのもおすすめですね。
企業広報の種類
企業広報には、その目的ごとに以下のような様々な種類があります。
ユーザー向け広報
まずは、ユーザーへ直接アプローチするためのユーザー向け広報です。
先ほどお話ししたようなSNSの利用や自社のWebサイト、企業イベントなどの方法があります。
SNSには様々なものがあるため、例えば視覚的な訴求をしたい場合にはInstagram、映像により魅力を発信できるYouTube、拡散力の高いXなど、企業が伝えたい魅力とターゲットとなるユーザーの層などから適したものを選択しましょう。
社内広報
社員に向けられる社内広報は、離職率の低下や生産性向上などを目指し、社内のコミュニケーション活発化や情報共有を目的として行われます。
社内のメルマガや社内報、ブログ、SNS、イベントなどの方法がありますね。
採用広報
人材獲得を目的として行われる、採用広報もあります。
自社のオウンドメディアや就職希望者向けのイベント、有料の広告掲載などの方法がありますね。
また、近年ではSNSも採用には非常に有効なツールです。
メディア向け広報
メディア向け広報は、メディアを介して最終的に社会に広く伝えることを目的としています。
記者会見やプレスリリース、プレスイベントなどの方法があります。
例えばWebメディアに掲載された記事がSNSで拡散されるなど、こちらもSNSとの深い関係があるでしょう。
危機管理広報
他の広報のように企業について周知することが目的ではなく、万が一事故や不祥事が起きたり、また災害などの被害を受けた場合にその対処を目的とする広報活動を危機管理広報と呼びます。
例えば、トラブルがあった際に迅速に会見を開いたり、Webサイトで情報を発信したりといったことですね。
事前にそういった場合のマニュアルを作成しておき、準備しておくことが重要になります。
企業広報成功のポイント
企業広報を成功させるには、どのようなことを意識すると良いのでしょうか。
成功のポイントとして、以下の2点を抑えておきましょう。
ターゲット・目的を明確に設定する
企業広報を有効的に行うには、自社の商品・サービスの購買層を意識し、その層に対して効果的にアピールできる方法を選択するのがベストです。
例えば自動車メーカーがTVCMを出す場合には、ターゲットとなる男性などがTVを視聴しやすい夜の時間帯を意識するというように、企業広報においては購買層となる年齢や性別、職業などを考慮するのが重要です。
どこをターゲットにしたら効果的かしっかりと検討し、事前に明確に設定しておきましょう。
ヒアリングを重要視する
消費者向けのものでは消費者の調査を行う、社内広報では社員からのヒアリングを行うなど、ターゲットとなる人の意見を重視することも重要です。
社内広報などでは、社員の心情とズレた内容を押し付けるような社内広報誌では、会社の現状を正しく伝え、社員のやる気を呼び起こすどころか、逆に不満をあおる結果になります。
一般社員が何を会社に求め、何をやりがいとしているのか。
まずはそれを正確に把握してから、社員の気持ちに応えるような内容で製作しましょう。
ユーザー向け広報の手法
ご紹介したように様々な広報の種類がありますが、企業のイメージアップなど、売上向上のために特に重要なのはやはりユーザー向け広報です。
ユーザー向け広報では、主に次のような手法が用いられます。
SNSの活用
SNSを活用した広報で特にメリットとなるのは、やはりその拡散力です。
企業から情報を発信するだけでなく、ユーザーに有益なものやユーザーの興味を引くものであれば、Xのリツイート機能などユーザーによる拡散・情報伝達が期待できるでしょう。
企業アカウントの運用には炎上などのリスクもありますが、有効に活用できれば非常に効果的な広報活動が行えます。
動画サイトの活用
YouTubeなどの動画コンテンツを活用すれば、より多くの情報を気軽に伝えることができます。
特に、デジタルコンテンツを強みとする企業などにはおすすめですね。
クーポンなどの発信
デジタルクーポンの配信など、消費者の購買意欲を高めつつ情報を発信するのも効果的です。
特にECサイトを持つ企業などは、そのままオンラインストアの利用なども促せるというメリットもあるでしょう。
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成功している企業広報の事例
ここからは企業広報の実際の成功事例をご紹介していきます。
自社の規模や予算に合わせて、参考にしてみると良いでしょう。
事例1:携帯会社のTVCM
ある携帯会社では、犬を登場させたTVCMにより広報を成功させています。
犬の可愛いらしさに加えて喋るという設定、さらに毎回コミカルなオチが用意されているとあって、単なるCMではなくショートストーリーとして楽しめるもので、販促品欲しさにその携帯会社と契約する人もいるほどです。
また、TVCMをシリーズ化したことで認知度が飛躍的に高まったことも成功のポイントではないでしょうか。
もちろんそれなりのコストがかかりますが、企業の広報としては大変おすすめの方法です。
事例2: 幸せの黄色いレシート
大手GMS企業によって行われていたのが、『幸せの黄色いレシートキャンペーン』という企業広報です。
これはボランティア活動の一環で、毎月11日だけ精算時のレシートが黄色くなり、この黄色いレシートを地域のボランティア団体名が書かれた店内備え付けのBOXに投函すると、レシート合計金額1%分の品物がイオンから各団体に送られるという仕組みです。
近年ではSDGsの広がりなどユーザーの判断材料として社会や環境問題への貢献度なども重視されるため、そういった意味でも良い取り組みだと言えるでしょう。
事例3:サッカーチームによる地域貢献
Jリーグに属するあるサッカーチームでは、
- ・ホームタウンの小学生や支援学校へのユニフォーム贈呈
- ・ホームタウン小中学校へサイン入りボール贈呈
- ・チーム名を冠した給食
- ・選手による小学校訪問
など、子どもたちとの交流を積極的に行っています。
地域貢献やチームの周知が主な目的ではありますが、各家庭内でサポーターが増え、ホームゲームの来客数やグッズの売上が向上したり、地元出身の子供達が将来的に人気選手になる可能性もあったりと、クラブチーム自体にも大きな経済効果をもたらしてくれるでしょう。
事例4:中小企業のゴミ拾い
気軽に実施でき、コストがかからない企業広報のひとつがゴミ拾いです。
単なる清掃活動と考える人も多いようですが、企業のスタッフジャンパーなどを着用して行えば立派な広報活動になるでしょう。
誰もが嫌がることを無報酬でやっている企業が地元にあれば、市民の間でじわじわと評判が広まっていくことが考えられ、社名の認知度や好感度アップが期待できるでしょう。
事例5:インフルエンサーマーケティング
SNSの普及により、企業がインフルエンサーに対して宣伝を依頼し、インフルエンサーがそれぞれのSNSのアカウントを通して依頼された商品やブランドを宣伝するインフルエンサーマーケティングも現代では多い手法です。
人気YouTuberと大手携帯会社の事例では、YouTuberが動画で新発売の端末について紹介し、動画を携帯会社の販売網とリンクさせるというもので、依頼者とインフルエンサーの双方の知名度が高かったため、大成功だったと言われています。
依頼料はインフルエンサーにもよりますがTVCMなどの方法よりはお手頃で、化粧品やダイエット食品といった美容関連などは口コミやSNSを参考にする方も多いため、特におすすめの方法ですね。
トラブル発生時の対応も広報の役割
ここまでご紹介してきたのは、いわば攻めの企業広報です。
何らかの効果を狙って自ら企画して実行するものばかりでしたが、企業広報にはもう一つ、トラブル発生時の対応という重要な役割があります。
万が一大きなトラブルになれば、地元住民やユーザー、マスコミなどに対して何らかの説明を行う必要があります。
ここでどういった対応をするかで、後に生じるダメージの度合いが大きく変化します。
そのため、広報担当者はセミナーなどに参加して知識を深め、万が一のことが起こった時に冷静かつ的確な対応ができるように備えなければなりません。
ダメなトラブル対応
ダメなトラブル対応とは、対応しているのにまったく事態が収拾しない、または悪化するものをいいます。
これは広報活動の失敗が原因で、酷い場合は顧客離れによる売上低下や取引先からの信頼低下など企業に致命的なダメージが残ります。
とくに、次のような発言は世間からの反発を招きやすいので要注意です。
- ・担当者不在で分からない
- ・過去のことで記録がなく、分からない
- ・警察による捜査中なのでコメントは控えたい
いずれもまったく具体性がなく、むしろ隠蔽しているかのように聞こえます。
日本人は『潔さ』を求める傾向があるので、上記のようなコメントでは火に油を注ぐようなものなのです。
弁護士任せにしない
前述のようなダメなコメントは、テレビで報道される謝罪会見でよく見られるのではないでしょうか。
これは、弁護士がそう答えるように指示しているからというのがあります。
弁護士は訴訟や示談、逮捕になったときのことを考えているので、後で不利な証拠として採用されそうなことは話さないようにという指示が出されます。
法的に考えると有効な方法ではありますが、これにより一般消費者を納得させることはできず、むしろ「何とかしてかわそう」という小手先のコメントに聞こえてしまうこともあるでしょう。
トラブル発生時は弁護士の意見ももちろん重要ですが、法的な影響とは違った面にも目を向ける必要があります。
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またSNSでの炎上など、万が一PRのデメリットにより企業活動に悪影響を受けてしまったという場合には、自社ブランドのポジティブな認知度を向上させるために、インターネット上のネガティブなイメージを改善することも重要です。
ブランドクラウドではそういったリスクをAIにより分析し、風評被害へのリスクを根本から対策することも可能になります。
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まとめ
今回の記事では、企業広報について実際の事例を挙げつつ詳しくご説明しました。
広報活動にはコストがかかるため、中小企業などにとってはとっつきにくい一面があるでしょう。
しかし、企業広報は間接的な効果が非常に大きく、ときに直接的な営業活動よりも多くのものをもたらしてくれます。
本記事を参考に、ぜひ効果的な企業広報に取り組んでください。
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