企業CMで炎上しないために!実際の事例から見る炎上の原因と対策
テレビなどで流れる企業CMは、自社の製品やサービス、自社ブランドについての認知度を高め、製品の宣伝活動やブランディング手法のひとつとしても大きな効果があります。
しかし、近年ではこの企業CMがインターネット上を中心に炎上を起こしてしまう原因となることがあるのです。
そこで今回は炎上から企業を守るため、実際の炎上事例から分かるその原因や炎上を防ぐ方法をご紹介します。
目次
企業CMの炎上とは?その仕組み

そもそも「炎上」とは、インターネット上などで1つの投稿・トピックに対して多くの批判やネガティブな反応が集まってしまうことを指します。
誰でも匿名で書き込むことができ、拡散性が高いSNSや掲示板などの普及により近年問題となっているもので、企業CMを含む様々なもの・人がその対象となっています。
企業CMの場合には、CMを見た人が不快感や不満を感じ、その感想をSNSで発信したことがきっかけとなり、その投稿に共感が多く集まり拡散されたり、同じような感想を持った人がさらに発信したりと、あっという間にネガティブな反応が広がってしまいます。
また、インターネットが普及したことでインフルエンサーと呼ばれる存在やネットメディアの影響力が大きくなったことも、企業CMが炎上を引き起こす要因の一つになっているでしょう。
インフルエンサーやネットメディアが企業CMについてネガティブな発信を行ったり、そういった投稿を取り上げたりすれば、さらに大きな炎上を引き起こす可能性もあります。
企業CMが炎上することでの企業への悪影響
企業CMが炎上してしまえば、宣伝自体が上手くいかないだけでなく、企業活動へ様々な悪影響を及ぼしかねません。
炎上により起こり得る悪影響の例を、具体的にご紹介します。
問い合わせ・クレームの対応に追われる

まず、短期的に考えられる影響として、企業に寄せられる問い合わせやクレームの対応に追われるということです。
これらの対応で忙しくなれば、通常どおりの業務を行うことは難しくなるでしょう。
また、炎上で企業・商品などがネガティブな注目を集めることで、公式サイトへのアクセスや問い合わせが集中し、パンクしてしまうことも考えられます。
技術的な対応に追われる可能性もあるほか、システム上の影響が企業への信頼をさらに下げることにも影響しかねません。
ブランドイメージの低下
大きな影響として、ブランドイメージが低下してしまうということがあります。
CMにより企業にネガティブなイメージを抱いてしまえば、その回復には大きな時間と手間がかかります。
一度「CMで炎上していた企業だ」というイメージがついてしまえば、長期的に影響を及ぼすこともあり得るでしょう。
売上低下
ブランドイメージ低下やCMに不快感を覚えたことによる顧客離れ・新規顧客獲得のチャンス喪失により、売上が低下するという、直接的な利益への影響もあるでしょう。
CMの内容や炎上の仕方によっては不買運動などが行われる可能性もゼロではありません。
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企業CMの炎上の原因

それでは、企業CMはどういったことが原因となり視聴者に不快感を与え、炎上につながってしまうのでしょうか。
企業CM炎上の原因として主に挙げられるものを紹介します。
ジェンダー差別
特に多いのは、例えば「男性はこうあるべき」「女性はこうあるべき」といった印象を受けてしまうようなCMなど、ジェンダーに対する差別的な表現だと受け取られるものです。
ジェンダー差別への理解が広まった近年では、昔は日常的に使用されていたような表現でも問題となることも多いでしょう。
ルッキズム的な表現
次に、容姿や外見に対する表現の仕方によって不快感を与えてしまうというものです。
化粧品などの商品CMでは、自社製品の魅力を伝えるため「美しさ」や「若々しさ」を表現として使いがちですが、あまりにもそれを強調してしまうなど、表現方法によってはルッキズムを助長するとして批判が集まる可能性があります。
過激すぎる演出
短い映像の中で視聴者にアピールすることが目的となるCMでは、よりインパクトを求めて派手な演出や強いキャッチコピーを採用する場合があります。
しかし、インパクトを重視するあまり、中には不快感を持ったり、反感を抱く視聴者がいる可能性もあるでしょう。
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企業CMの実際の炎上事例

ここでは、実際に企業CMが炎上した事例をご紹介します。
飲料メーカーの炎上事例
まず、ある飲料メーカーのCMです。
このCMではインパクトを与えるための演出としてスプレー塗料で着色されたカラフルな動物が起用されました。
その演出が動物虐待ではないかと愛護団体からのクレームが寄せられたために、該当のCMは打ち切りとなっています。
自動車メーカーの炎上事例
自動車メーカーによって制作されたあるCMは、夫婦と子どもが車で海に出かけるという内容でした。
しかし、海に到着した後には夫がサーフィンを楽しみ、妻と子どもはその姿を車のそばで眺めている。そして帰りにはサーフィンに疲れた夫と子どもが後部座席で眠り、妻が運転して帰る……というものであったため、「妻はただ夫の趣味に付き合わされ、子どもの面倒を見ていて海で遊んでいたわけでもないのに、帰りに運転までさせられている」という批判が上がったことにより、炎上につながってしまったのです。
安全性への配慮といった面では肯定的に捉える人も多くいましたが、ジェンダー差別的な印象を受けた人も多かったということですね。
衛生用品メーカーの炎上事例
衛生用品メーカーでは、おむつのCMで炎上を起こした事例があります。
こちらは約2分間、一人で夜泣き対応などの育児を行っている母親の姿が映し出され、その最後に「その時間が、いつか宝物になる」といった文字が表示されるという内容のCMです。
父親が約4秒しか登場しないその内容に、「ワンオペ育児を賛美している」として、特に育児の辛さを思い出したという子育て経験のある女性からの批判の声が多く挙げられました。
飲料メーカーの炎上事例
アルコール製品を販売する飲料メーカーでは、「高齢者は集団自決すればいい」など過去に過激な発言を行っていた経済学者を広告に起用したことで、不買運動が行われるなど大きな炎上を引き起こしました。
不快感はもちろん、このメーカーでは高齢者福祉事業を行っていたこともあり、整合性を問うような声も多く上がっています。
最終的には、広告は取り下げられる結果となりました。
化粧品メーカーの炎上事例
とある化粧品メーカーで炎上につながったのが、友人と25歳の誕生日を祝う女性が、25歳を機に「女の子じゃなくなる」「ちやほやされない」「褒められない」などと友人との会話を行うといった内容のCMです。
こちらは「若さ・美しさが女性の価値だとしている」とルッキズム的な内容を指摘され、多くの視聴者からの批判を集めています。
企業CMで炎上を防ぐ方法

ご紹介したように、企業CMの炎上は様々な原因から起こり得るものです。
炎上を避け効果的にCMを活用するために、企業CMの制作時は以下のような点に注意しましょう。
炎上の原因について理解を深める
まずは、前述したような炎上の原因となり得る表現について、実際の事例などから理解を深めておくことです。
差別的な表現を避けることはもちろん、育児やいじめなどデリケートなテーマに触れる際には表現方法に非常に注意しましょう。
経験から炎上を未然に防ぐノウハウを持つ専門家に依頼し、アドバイスを求めるのもおすすめです。
ターゲット層に合わせて制作する
CM制作の際は、ターゲットとなる層に正しく理解してもらえるよう、ターゲットをしっかりと設定し、それに合ったコンテンツ制作を心がけましょう。
実際にCMが放送された際、特にターゲットとなる層がどのような受け取り方をするのかを意識したCM作りが重要です。
効果や使用方法などは正しく伝える
炎上の原因として、不快感を与えるような内容はもちろん、製品の効果や使用方法などが正しく伝わらず、ギャップを感じたユーザーの不満となってしまうというケースもあります。
CMではより視聴者に印象付けるため強いキャッチコピーや大げさな表現をしがちですが、製品の本当の魅力が正しく伝わらず、批判につながってしまう可能性もあるため、製品の重要な情報には適切な表現を意識して使いましょう。
専門家にアドバイスを求める
「炎上の原因について理解を深める」という面でも少し触れましたが、CM作成時に専門家にアドバイスを求めることも効果的です。
ジェンダー・人権など炎上の原因となりやすい問題に精通した外部の団体や弁護士など、専門的な知識を持つ第三者に公開前や企画の時点で意見をもらい、自社では気づきにくい細かなリスクまで把握しておきましょう。
日本広告業協会が策定する「インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドライン」を参考にするのもおすすめです。
複数人でのチェックを行う
第三者の目はもちろん、自社内でも、公開前に複数人でのチェック体制を整備するのも、炎上になりそうな原因を見つけ、排除するためには重要です。
特に、多様な価値観や幅広い観点からチェックができるよう、世代・性別・職位など、様々な立場・バックグラウンドを持つ複数人でチームを作ってチェックを行えると良いでしょう。
SNSモニタリング
炎上を未然に防ぐためにおすすめなのが、SNSモニタリングです。
炎上の火種となりそうな投稿を拡散前に発見し、把握・情報発信などの対処ができれば、被害を最小限に抑えることができるでしょう。
SNSモニタリングは目視など自社でも行えないことはないですが、見落としを防いだり、対処するためには専門的知識やリソースが必要なため、専門の対策会社に依頼するのがおすすめです。
もしもCM炎上が起きてしまったら?

対策を行っていても、思わぬところから企業CMが炎上してしまうという可能性もあります。
炎上の確率をゼロにすることはできないため、万が一に備えて炎上した場合の適切な対応に関してのポイントも知っておきましょう。
炎上後、不適切な対応や対応の遅れは二次炎上を招く恐れがあります。
そうならないために重要なポイントが、以下のようなものです。
- ・まずは冷静に事実確認を行う
- ・誠意のある謝罪とともに、再発防止策の発信を行う
- ・炎上後の風評被害対策を行う
炎上時には焦って対応してしまいがちですが、まずは冷静に事実確認を行い、炎上の原因・状況をしっかりと把握したうえで謝罪や説明を行うようにしましょう。
状況を理解せず謝罪を行うと、謝罪内容の一貫性がない・問題を理解していないと判断され、さらに批判が強まる恐れがあります。
また、炎上に伴う風評被害をできる限り抑えるため、検索エンジンなどのインターネット上の他の場所にネガティブな情報が残ってしまうのを改善する風評被害対策も必要です。
専門の対策会社に依頼し、長期的な視点で対策を行っていきましょう。
炎上による風評被害対策はブランドクラウドにお任せください

近年ではSNSにより拡散が容易となったことや匿名で自由に書きこめることなどから、企業CMの炎上も起こりやすく、その内容は慎重に検討することが重要になっています。
しかし、十分に注意していても、小さなきっかけで炎上につながってしまうこともないとは言えません。
そういったリスクを抑えるため、SNSの監視などの対策によりインターネットのトラブルに備えたいと考えている方は、ぜひ弊社「ブランドクラウド」にお任せください。
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このような成功率の高い施策や豊富なノウハウにより、インターネット上の幅広いトラブルから効果的に企業活動をお守りするのがブランドクラウドの特徴です。
また、炎上が起これば一気に情報が拡散し、例えば検索エンジンのサジェストなど、知らないうちにより多くの人の目に触れる場所に広がっていることも大いに考えられます。
弊社ではそういったリスクを網羅的に調査できる無料調査も行っておりますので、まずは一度、お気軽にご利用ください。
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まとめ
今回の記事では、SNS時代に問題となりがちな企業CMの炎上について、その炎上の原因や実際の事例、炎上を防ぐ方法まで詳しくご紹介しました。
企業CMはマーケティングやブランディングにも非常に効果的ですが、内容によっては大きな炎上を招き、逆に企業に悪影響を与えてしまう可能性もあります。
制作時には放送後をしっかりと意識し、炎上を避ける効果的なCM作りをしましょう。
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