デジタルタトゥーの消し方は?5つの方法とおすすめの対策も紹介!
「自社への誹謗中傷がデジタルタトゥーとして残っている」
「デジタルタトゥーはどのように削除したらいいのか」
といったことでお困りの方も多いのではないでしょうか。
自社にとってマイナスな情報が広がったり、書き込みが残ったりすることはできるだけ避けたいところです。
企業名や自社ブランドにデジタルタトゥーが残ってしまった場合、売り上げや経営に影響してしまう可能性もあるでしょう。
デジタルタトゥーは消せないものであるという認識の方も多いかと思いますが、適切な方法をとればデジタルタトゥーを削除することは可能です。
ここでは、デジタルタトゥーを削除する5つの方法を具体的にお伝えしていきます。
目次
デジタルタトゥーとは?
「デジタルタトゥー」とは、インターネット上に自身の個人情報や写真・動画、誹謗中傷などが広がってしまい、一度彫ると消すのが難しい入れ墨(=タトゥー)のように残ってしまうことを指しています。
2013年に著名人が公演する「TEDカンファレンス」で言及された事で広く知られるようになりました。
その名の通り一度広がってしまえば完全に消せないことが多いため、企業や自社商品のデジタルタトゥーを残さないための予防や初期対応が重要です。
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デジタルタトゥーの事例
一口にデジタルタトゥーと言っても、様々な種類があります。
デジタルタトゥーの主な種類にはどんなものがあるのか、実際の事例を交えてご紹介します。
誹謗中傷発言やデマ
匿名で書き込みができるSNSや掲示板では、誹謗中傷や名誉毀損ととれるような悪意のある書き込みや、デマを投稿してしまう人も多くいます。
内容が真実でなかったとしても、多くの人の目に止まってしまうようなインパクトのある情報はネット上では一瞬で拡散されてしまいます。
すべての情報を削除するのは難しく、例えば企業や商品に対するネガティブなデマ情報がデジタルタトゥーとして残ってしまえば、多くの人の目にさらされ続け悪影響を及ぼすこともあるでしょう。
SNSでのバイトテロなどの迷惑行為
近年では、アルバイトなどの従業員による悪ふざけや迷惑行為がSNSに投稿されてしまったことで拡散され、大きく炎上してしまうことが問題となっています。
実際の例として、とあるそば屋のバイト男性が食器洗浄機の中にふざけて入った写真がX(旧Twitter)で炎上した事件があります。
男性に1,385万円の損害賠償請求がなされただけでなく、被害を受けたそば屋は廃業に追い込まれてしまいました。
このように、SNSで拡散されてしまえば個人の人生に影響するのはもちろん、老舗や大企業であっても大きな被害を受けてしまいます。
本人が特定できる個人情報
SNSでは、個人が特定できる情報を気軽に発信できます。そのため、軽い気持ちでアップした住所や職業、顔写真、人間関係などが残り続けることも考えられるでしょう。
「個人でなく、企業であれば問題ない」と思われがちですが、会社発信以外にも従業員の情報にも目を光らせる必要があります。
企業に対して悪意を持つ者が社内情報をSNSで拡散し、損害に発展するケースもあります。
犯罪歴・逮捕歴
犯罪歴や逮捕歴もインターネット上に拡散されるデジタルタトゥーのひとつです。
問題は実際には無実だったという場合でも、逮捕されたという情報は残ってしまうことです。
インターネット検索で逮捕された情報が出てしまえば、それが誤りであった事実よりも逮捕歴があるとしていつまでも検索結果に表示されてしまいます。
また、会社の脱税疑惑や社員の不祥事など、真実よりもセンセーショナルな情報だけがクローズアップされ拡散し、企業イメージが急落してしまうことにもなりかねません。
リベンジポルノ
リベンジポルノとは、別れたパートナーや恋人が復讐のために相手の性的な写真をインターネットにアップすることです。
インターネットに表示された写真は拡散され、大きな傷として残ってしまうでしょう。
付き合っている時には個人的に持っていれば問題ない写真でも、拡散されてしまうとその後の人間関係に多大な影響を与えてしまいます。
このような場合の対応は慎重に行う必要がありますね。
公式アカウントによる炎上・不適切な投稿
企業の認知度アップやマーケティングの一環として公式アカウントでのSNS発信は多く行われていますが、これによって炎上を引き起こしてしまう場合があります。
親しみを持ってもらうために一社員にアカウントの発信を任せるケースもよく見られますが、その社員が不適切な発言をしてしまうことによる炎上例はもちろん、企業のモラルの意識が甘く宣伝が炎上へつながってしまうこともあります。
謝罪などの対応を行っても、その炎上はデジタルタトゥーとして残り続けてしまいます。
信頼を取り戻すには多大な時間と労力がいるでしょう。
デジタルタトゥーによる将来の危険性
ご紹介したようにデジタルタトゥーの種類はさまざまで、きっかけは小さなものでも多くの危険性を有しています。
「周りの人も会社もいつも情報発信しているのだから、少しくらい大丈夫」と軽く考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、デジタルタトゥーの恐ろしさは、その小さな油断から生まれた爆弾を永久に抱えてしまうことです。
その爆弾はいつ爆発するか分からないため、いつまでたっても不安定な状況に置かれてしまいます。
ここではそんなデジタルタトゥーの将来の危険性について、大きく4つに分けてご紹介します。
企業や個人のイメージが悪化する
自営業や会社などでデマなどのデジタルタトゥーが拡散された場合、企業イメージが低下し売上が低下してしまうことなどが考えられます。
会社であれば商品情報以外にも、社長や従業員の家族に至るまですべての情報が企業イメージに結びついています。
どのような発信や対応がデジタルタトゥーとして残るか分かりません。
例えば、「危ない社員がいる会社」「不潔な工場で作られた商品」「不正疑惑のある社長」などの悪印象が一度ついてしまえば、会社や商品の評判を回復させるのは困難でしょう。
誹謗中傷を受ける可能性がある
デジタルタトゥーは自社の情報管理を徹底しておけば大丈夫と思われる方もいますが、そうとは限りません。悪意を持つ人間が、匿名掲示板で事実ではない誹謗中傷を広める恐れがあるからです。
匿名掲示板の厄介なところは、企業の不祥事や問題について拡散されやすいうえに削除が難しいところにあります。
このようにウェブサイト上に残ってしまえば、将来にわたって誹謗中傷を受け続ける可能性があるでしょう。
離職者が増える
デジタルタトゥーが残ってしまうと、従業員からの信頼も損ねてしまうでしょう。その結果、離職者の増加につながってしまいます。
従業員は、会社のことを信頼して残ってくれる人ばかりではありません。
自身の生活にも関わってしまうため、信用が低下したことで倒産の可能性がある企業なら、早く逃げ出そうと思う従業員が増えることも考えられます。
短期間に多くの離職者が出てしまえば、業務は回らなくなり経営が難しくなるでしょう。
銀行や取引先からの信用をなくす
企業として最も危険なのは、銀行や取引先からの信頼低下です。
取引先からの契約が打ち切られるなど、経営に大きく影響することもあるでしょう。
特に銀行が企業業績の低下を予測すれば、追加融資どころか返済を要求されるかもしれません。銀行が手を引けば、うわさを聞いた取引先からも取引停止が相次ぐ可能性も考えられます。
ネガティブな情報が広がる
「ネガティブな情報は放置するしかない」「放っておくことで忘れられる」と考える方もいるでしょう。
しかし、デジタルタトゥーはまさに入れ墨と同じで、一度残ってしまったら完全に消すことは困難です。
デジタルタトゥーは検索すればすぐに表示されるため、いつまた拡散され炎上するか分かりません。
悪意のある第三者がネガティブな情報を利用して、企業評判を落とそうとすることも考えられます。このような問題が起きる前に、デジタルタトゥーに対処することが大切です。
個人では人生に影響することも
企業はもちろん、個人情報が拡散してしまうなど個人のデジタルタトゥーでは内容によっては就職や人間関係、結婚など、人生に影響してしまうこともあるでしょう。
就職先の企業がデジタルタトゥーを見つけた場合、問題のある発言や過激な動画などの内容だと採用を見送ることもあります。
また、住所などがデジタルタトゥーとして残ってしまえば情報が犯罪行為に利用されてしまう危険性もあるでしょう。
個人でも、SNSなどインターネットの使い方には十分注意しましょう。
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デジタルタトゥーの具体的な5つの削除方法
デジタルタトゥーを完全に削除することは正直困難でしょう。しかし、適切に対処すれば被害を最小限に抑えられます。
より被害を抑えるためにはすべてを自社で行おうと思わず、プロの力を借りましょう。
デジタルタトゥーの削除方法は諦めてしまいがちですが、冷静にひとつずつ対処していくことで会社や従業員を守ることができます。
まずは自社で対応できる方法から。順に5つ紹介していきます。
自社で完全に削除する
企業では、さまざまなメディア媒体で自社商品をアピールすることがあるでしょう。
その際に商品を広めるために過剰な方法や誤った情報を流してしまうケースも見受けられます。気付いたら、すぐに削除することが重要です。
社内では問題ないと判断されても世間の反応が全く違う場合は、すぐにその情報を削除し訂正文を投稿しましょう。
訂正が早く謝罪が誠実であればあるほど、消費者も評価してくれるはずです。
ネット運営者に削除依頼を出す
第三者が書き込んだ投稿を消すためには、サイト管理者に削除依頼が必要です。
まずは各サイトの「お問い合わせ欄」から削除を要請しましょう。
しかし、全ての運営者が削除に応じる訳ではありません。特に匿名掲示板や口コミサイトなどは、申請が通らないこともあります。
依頼しても削除してもらえない場合には「送信防止措置依頼書」をサイト管理者に送りましょう。
「送信防止措置依頼書」はプロバイダ責任制限法という法律に基づいているため一定の強制力がありますが、プロバイダ責任制限法が適用されるためには「権利が侵害された場合」に限られます。
総務省によると権利の侵害には、著作権侵害、名誉毀損、プライバシー侵害などが想定されています。
権利侵害と明確にいえないものについては「送信防止措置依頼書」の効力はありません。サイト管理者が権利を侵害していないと判断すれば、削除は行われないでしょう。
裁判所を通じて削除請求する
明確な権利の侵害があるのに投稿を削除されない場合には、裁判所に削除請求を行いましょう。
裁判所に請求をすると、判決を待っている間にも被害が拡大すると判断した場合には「仮処分」を行ってもらえることがあります。
仮処分を受けると即座にネット管理者に削除請求でき管理者側も即座に対応してくれるケースがほとんどで、スピーディーにデジタルタトゥーを削除できるでしょう。
弁護士に削除代行依頼をする
上でご紹介した「送信防止措置依頼書」や裁判所への削除請求などを行うとなると、個人の力では難しい事が多くなってきます。
そういった場合は、費用は掛かりますが弁護士に依頼して代理での削除を行ってもらいましょう。
サイト管理者や裁判所に対する削除は本人か弁護士にしかできません。弁護士資格のない会社が削除代理をすることは「非弁行為」となるため、注意が必要です。
また、弁護士や裁判所に持ち込んだとしても権利の侵害と判断されなければ削除されない可能性もありますので注意しましょう。
専門の対策会社に依頼する
インターネットで削除請求している間にも、炎上して被害が拡大するケースもあるでしょう。
その場合は、IT知識の豊富な専門の対策会社に対処してもらうのがおすすめです。
専門対策会社ではトラブルを未然に防ぐ対策も練ってくれるため、再発を防ぐことにもつながります。
風評被害など大きな被害となる前に、総合的に対策できるでしょう。
会社やブランド価値を守るためにより効果的で長期的な対策を目指すなら、対策会社への依頼をおすすめします。
デジタルタトゥーを防ぐために
デジタルタトゥーやそれによる被害への対策法はご紹介しましたが、もちろん、一番重要なのは「デジタルタトゥーをつくらない」ということです。
ご紹介している通り、一度広まってしまった情報を削除するのは困難です。
デジタルタトゥーを未然に防ぐために気を付けておくべきポイントをご紹介します。
匿名でも発言には注意する
匿名であったとしても、インターネット上での発言は慎重に行うようにしましょう。
意図せず拡散されてしまったり、自分が思っていたのとは異なる方向に理解されてしまい、炎上につながる可能性もあります。
企業アカウントの炎上などでは、企業としては良いと思って投稿したり企画したりしたものが配慮が足りておらず、結果的に見た人を不快にさせ炎上してしまうことも多くあります。
投稿する前に、一度客観的な視点から読み返してみることも重要ですね。
個人情報につながる情報を投稿しない
個人情報がインターネット上に広がってしまえば、悪用されたり犯罪に巻き込まれたりといった危険性もあります。
住所などが特定されてしまう要素となるような投稿には十分気を付けましょう。
企業では関係がないと思われがちですが、社員や顧客の情報など注意しなければならないポイントは多くあります。
社員教育を徹底する
企業でのデジタルタトゥーを防ぐには、社員教育の徹底が重要です。
公式アカウントを担当する社員個人の不適切な発言や、社員の個人アカウントでの発言など、思わぬところから被害につながる場合もあります。
社員の情報も企業イメージに結びつくため、インターネットの利用方法に関してもしっかりと教育しておきましょう。
専門対策会社に依頼するメリット
インターネットですべてが繋がった現代において、いかに早く風評被害を予防できるかが重要となってくるでしょう。
対策方法としておすすめした対策会社では、膨大な発信情報の中から会社や自社ブランドに関する情報を管理し、デジタルタトゥーへの対策をおこないます。
インターネットの対策会社といっても、なかなかピンと来る方は少ないでしょう。そこでこの章では、専門対策会社に依頼するメリットをお伝えします。
被害対策ができる
一番大きなメリットは、対策会社に依頼するだけでインターネットのプロが情報を徹底的に管理してくれるということでしょう。
対策会社は独自のシステムによってインターネット上を広域調査し、誹謗中傷や風評被害が発生していないか管理しています。また、被害の規模予測や即時対応なども可能です。
社員に24時間365日監視させることは困難なので、プロに依頼するだけで被害対策に頭を悩ませる必要がなくなるでしょう。
誹謗中傷・風評被害の予防が可能
デジタルタトゥーを残さない最大の方法は、小さな芽の状態から広がらないような対策を打つことです。
そのためには、検索技術の知識やITなどさまざまなインターネットに関する知識が必須となってきます。
日々の業務も行いながら誹謗中傷・風評被害の予防をするのは大変です。そのため、プロの力を借りて、自社にかかる手間を減らしましょう。
対策会社であればインターネット上を常時監視し、迅速に対処することができます。
現状の課題も明確になる
インターネット対策業者は、企業が抱えている課題も明確にしてくれます。
ウィークポイントが明らかになれば、自社で対策を行える可能性もあるでしょう。その結果、トラブルの再発防止にもつながります。
第三者の目線から課題を明確にしてもらうことで、さまざまな対処法を考えられるでしょう。
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これまでご紹介してきたように、デジタルタトゥーは小さなきっかけからあらゆる場所に拡散されるため、より多くの人の目に触れる場所に表示されている可能性もあります。
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まとめ
今回はデジタルタトゥーによる被害とその対処法について詳しくご紹介しました。
デジタルタトゥーはその名の通り、一度ついてしまったら完全に削除することは不可能です。
マイナスな情報を残さないためにも、自社の発信している情報は全世界に繋がっていることを自覚し、情報発信リテラシーを上げることが必要です。
しかし、慎重に情報を発信していた場合でも、悪意の第三者によってネガティブな投稿や発言をされてしまうことがあるでしょう。
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