風評被害とは?その種類や対策法を分かりやすく解説!
企業では、根拠のない噂など思わぬところからマイナスのイメージを広げられ、イメージや業績の低下などの被害を受けてしまうことがあるでしょう。
そういった被害を指す「風評被害」という事態について事前によく理解しておくことは、企業活動を行う上で非常に重要です。
そこで今回は、風評被害とはどのようなものでどんな種類があるのか、またその対策方法も解説したいと思います。
ぜひこの記事を参考に、風評被害について理解を深めてみてください。
目次
風評被害とは?
「風評被害」とは、根拠のない噂やデマが広がることにより悪影響を及ぼされることを指します。
冒頭でもお話ししたように、例えば「あの会社は悪質なサービスを行っている」「あの会社の商品は有毒物質を使っている」といったような風評被害によって、企業であればブランドイメージの低下や、それによる売上低下などの経済的な損害を受けてしまうことがあります。
またSNSなどが発達した現代では個人でも風評被害を受けることもあり、周囲の人間関係に亀裂が入ってしまったり、進学や就職に影響してしまったりと人生に影響してしまう場合があるでしょう。
そんな風評被害は、その情報の発信源によっていくつかの種類があります。
マスコミやメディアの発信による風評被害
マスコミや影響力の高いメディアが偏った表現で報道してしまうことで、事実が大きく伝わってしまい風評被害が発生します。
テレビなどマスコミによる報道は多くの人の目に触れやすく、また信頼性が高いために、事実の誤認や誇大な情報であった場合にもそのまま受け取られ、結果的に風評被害を生む原因となってしまうでしょう。
実際に、飲食チェーン店の従業員による悪ふざけ行為を誇大して報道し、関係ないお店の評判まで下がった事例などが挙げられます。
SNSなど個人による風評被害
風評被害の中で最も事例が多いのは、SNSなど個人による書き込みが広がることで起こるものです。
匿名で誰でも情報発信ができるSNSではデマやフェイクニュースも溢れていますが、簡単に拡散できてしまうため、真偽や情報の信頼性が検証されないまま一気に広がってしまいます。
実際に2019年8月には、男性があおり運転をしたのち相手の車を止めさせ、さらに暴行を加えるという暴行事件が発生した際、その様子を笑いながら撮影していた同乗者である女性に間違われた方がいました。
その後SNS上でその女性の実名や顔写真とともに攻撃性の高い投稿が一気に拡散され、関係のない女性が個人情報を拡散され、中傷や嫌がらせの電話などの大きな被害を受けたという事例もあります。
事故による風評被害
事故や事件、災害などによる風評被害は、経済的な被害が特に大きくなってしまう傾向があります。
例として、東日本大震災による広島原発の事故によって汚染問題が取り上げられ、その地域に栽培されている野菜や穀物などに放射線物質が含まれているという風評被害になってしまうことがありました。
また、ある商品に異物が含まれていたという情報が広まってしまい、店頭に置かれている商品をすべて回収しなければならないといったケースも挙げられます。
こういったケースでは情報を受け取る人々の生活に直結することのため不安になりやすく、噂やデマも広がりやすくなってしまいます。
他のケースよりもさらに個人での風評の払拭が難しいため、専門の対策会社への依頼が必要です。
データによる風評被害
公的機関や専門機関によって公開されている統計データが、結果として風評被害につながるケースもあります。
こういったデータは、見る人によって解釈が異なってしまう場合があります。
データ提供元である機関の意図とは違う解釈をしたまま、間違った認識でSNSに投稿してしまったり、人に話してしまったりといったことで、いつの間にか違う方向でデータが広がってしまい、風評被害となるでしょう。
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風評被害を受けるとどんなリスクがある?
それでは、実際に風評被害に遭ってしまうとどのような影響があるのでしょうか。
イメージの低下
企業の商品やサービスを批判するような発信やデマ、誇大した報道などによって企業イメージが低下してしまうリスクがあります。
原料に関するデマなどの商品・サービスに関するもの以外にも、例えば経営者と犯罪者が同姓同名で本人だと勘違いされてしまう、事実無根なのに反社会的な勢力との関係性があると言われてしまうなど、企業そのもののイメージを損なう風評被害も挙げられますね。
企業イメージが下がれば就職希望者が減ってしまうなど、採用の面にも大きな影響を与えるでしょう。
売上の減少
サービスやモノを提供している会社や個人事業主をしている場合、風評被害によって客足が減少し、売上低減に直結する可能性があります。
例えば、飲食店で料理に虫が入っていたという虚偽の情報をツイッターに書き込まれる風評被害にあった場合、それを見た人たちは、真偽を確かめる前に行くのをやめようと判断してしまうものです。
また、ネガティブな情報は拡散力が強いので、投稿主に訂正を求めたところで、どこまで誤解を解くことができるかは定かではありません。
発信元が分かっていれば良いのですが、知らないところで嘘の情報が拡散されていて、原因もわからず客足が減少するケースもあるでしょう。
常に風評被害に遭わないようレビューサイトやSNSをチェックして、風評被害に巻き込まれてしまった際は、少しでも早く収集に動くことが重要です
取引先の信頼を失う
ビジネスにおいて「信頼」は、何よりも重要な事項のひとつとして挙げられます。
その信頼は、風評被害によってあっけなく失ってしまうこともあるので細心の注意を払う必要があります。
例えば、ライバル会社や悪意のある人から、根拠のない悪評を裏で流されてしまったり、嘘の情報を吹き込まれてしまったりすると、取引が白紙になることも。
綿密なやりとりをしたり、誠心誠意を持ったケアをしていることで、何かトラブルが起きたときも、理解してもらえる可能性が高いです。逆に、取引先の会社や個人についての悪い情報が流れてきた時も鵜呑みにするのではなく、真偽を確かめることを徹底しましょう。
従業員への負担
風評被害に遭ってしまえば、そのトラブルの処理や問い合わせ・クレームの対応を行わなければなりません。
本来の仕事を中断して対応をしなければならないことが多く、企業としても人員や時間がその対応に割かれてしまう上、従業員にとっては大きな負担になるでしょう。
自身の勤める企業が風評被害に遇うことで自社に対する不信感が生まれたり、周囲からの批判や奇異の目にさらされる可能性もあるため精神的なダメージも大きく、そんな中で対応に追われるということは精神的にも身体的にもきつく、離職につながることも多くあるでしょう。
風評被害の対策方法
風評被害は、ご紹介したような様々な悪影響を及ぼすため、迅速な対処はもちろん未然に防ぐことも非常に重要です。
風評被害の対策としてできることには、以下のようなものがあります。
・モニタリング体制の強化
モニタリング体制の強化については、風評被害が発生しないように、モニタリング体制を強化して、風評被害が起こりそうな項目を徹底的に消していきます。
具体的には、自社の従業員をモニタリングして、風評被害が発生しないように定期的にチェックを行います。
モニタリング体制の強化を行うことで、風評被害を防ぐことには効果的に繋がりますが、チェックすることにも手間がかかってしまうデメリットが挙げられます。
・従業員の教育強化
風評被害を防ぐためには、普段から従業員の教育強化を行うことが重要と言えます。
従業員が風評被害について理解していない状態だと、悪意が無くても風評被害につながる行動を知らない間に取ってしまっている場合があります。
そのような事態を防ぐためにも、従業員に継続的に教育をさせることで風評被害の予防に有利に働きます。
また、一方的に教育させるのではなくて、従業員が自発的に風評被害を防ぐためにどのような行動をすれば良いのか考えさせる機会を増やすことも重要です。
・ガイドラインの策定
ガイドラインの策定を行うことによって、風評被害が起きてしまった場合に、慌てずに適切に対処することにも繋がります。
ガイドラインを策定するだけではなくて、理解を深めるために研修を行うことも必要です。
具体的にガイドラインの策定については、以下が挙げられます。
- ・業務時間内のSNS利用規則
- ・プライベート時間での注意点
- ・報告フロー
- ・情報発信の条件設定
また、定期的にガイドラインに沿ったディスカッションを行うことで、風評被害が起きてしまうリスクについて理解を深めることにも繋がります。
専門家に任せるのがおすすめ
風評被害は多岐に渡るため、その対処も自社で行うには負担が大きくなってしまいます。
もちろん上で挙げたような対策が有効であることもありますが、実際に、風評被害について理解が浅い状態で対策をしてしまうことで、裏目にでてしまうケースも少なくありません。
そのため、対策は専門家に任せるのがおすすめです。
専門家へ相談することで、さまざまな角度から風評被害対策を行うことができます。
費用が発生してしまうというデメリットはありますが、風評被害による経済的ダメージやブランドイメージの低下と比較すると、予防できるメリットの方が大きいと言えるでしょう。
専門家へ相談する際には実績が豊富な風評被害対策会社を選ぶことも大切です。
専門的な知識や経験を要する風評被害対策において、より効果的に対策を行うことに繋がります。
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風評被害を受けてしまったら
もしも風評被害を受けてしまったという場合には、被害をできる限り抑えるために迅速に対処することが重要です。
まずは、
- ・拡散している情報が事実と異なるという証拠を用意する
- ・自社のHP・SNSなどで正しい情報を発信する
- ・原因となった情報の発信元が分かれば、情報の訂正や削除を求める
といった対応をとりましょう。
特に正しい情報を発信する場合には、早ければ早いほど効果が出るとされています。
誤情報が大きく広がり対処ができない場合や、情報発信者に悪意があり訂正や削除に応答してもらえないという場合には、
- ・警察に相談し、ケースによっては被害届を出す
- ・弁護士に相談し、損害賠償請求を行う
といったことが必要になる場合もあります。
特に実際に経済的な損失や名誉の損害が起きているなど事態が大きくなってしまった場合には、費用と時間はかかりますが今後のために裁判を起こすことも検討しましょう。
被害が広がる前に迅速に対処するためには、まず早期に発見することが重要になります。
自社で早期発見のための監視を行うのは負担も大きく困難であるため、専門対策会社に依頼するのが良いでしょう。
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- ・スピード感のある対応
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まとめ
今回は風評被害の種類から対策方法まで、風評被害についての理解を深める内容をご紹介してきました。
風評被害は、いつどの企業・個人がターゲットとなるか分かりません。
巻き込まれてしまえば精神的なダメージはもちろん、人生や企業生命にまで影響してしまうこともあります。
できる限り風評被害へのリスクを下げるためにも、監視など事前の対策と早期発見、また発生後の迅速な対処が重要です。
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